比べて見つけた幸せは、比べることで消えていく。
Instagram やTikTokなどSNS に囲まれていると、そのページに、おしゃれな洋服、楽しげな旅行、高価な時計、かっこいい彼氏、美味しそうな料理などが次々にアップされてきて、その投稿に羨しいと感じることがあるのではないでしょうか。
有名な女性向けファッション雑誌vogue の2021年5月の記事にはsns のデメリットとして次のように書いてありました。
「インスタ映えするバラ色の人生と自分の偽りない現実を比較していると、自分の欠点がいっそう目についてきます。その結果、自分の人生に不満を感じ、劣等感に苛まれ、抑うつ状態に陥ることがあるのです」と。
それはつまり、それぞれが素晴らしい個性をもっているのに、比べることによって自分が見えなくなるということではないかと思います。
そして、記事では100万人のフォロワーを誇るインフルエンサーの女性を取り上げています。その女性は非の打ちどころのないスタイル、美しい髪の持ち主で、完璧な家に住み、素敵なパーティーに足を運び、山ほどの高価な洋服に囲まれていて、ファッションやテレビの仕事も順風満帆。多くの女性の憧れの存在だといいます。しかし、そんな彼女でさえ、1日に145分もSNS を見て他者と自分を比較してしまう毎日だといいます。
私たちは比較の世界で、当たり前のように生きていますが、実はとても息苦しい世界なのかもしれません。
仏教が教える清らかな”さとり”の世界は、無分別の世界(比べることが必要ない一つの世界)であるといわれます。比べる世界から解放されたところに、心からホッとできる世界があるのかもしれません。
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