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【ご報告】春の永代経が勤まりました。

2月24日と25日に春季永代経法要をお勤めいたしました。
この度のお話は、広島県の福間義朝先生でした。

先生のお話はどれも胸に残るものばかりで、無理なく阿弥陀さまの温もりが染み入ってくる感覚でした。お話の一部をご紹介させていただきます。(当日の法話をもとに表現を整えております)

そのお話は、福間先生が布教先でたまたま高校の大先輩に出会われ、その先輩が50年以上前の高校時代を振り返りながら、卒業式での出来事を聞かせてくださったといいます。

『当時、高校の卒業式では、勉強で一番の生徒とスポーツで一番の生徒が特別に表彰をされるという風習がありました。生徒たちは卒業式が近くなると「今年の表彰は、あの人とあの人だろうな」と予想を立てていました。3年間一緒に過ごしてきたのですから、だいたいの見当がつくのです。

卒業式の日、予想していた2人の名前が呼ばれ、壇上で校長先生から表彰されました。これで終わりかと思ったその時、その年に限って、3人目の名前が呼ばれたのです。

「山田A子さん」

その名前が呼ばれた瞬間、会場は大きくざわつきました。私もあれには本当にたまげました。というのも、A子さんは勉強が特別できるわけでもない。クラブ活動をしているわけでもない。それどころか、毎日遅刻してくる。学園祭のときも、何も手伝わずに帰ってしまうような子だったからです。しかし、一番驚いていたのは、本人でした。名前を呼ばれても、驚いて立ち上がることができません。校長先生が、もう一度「山田A子さん、壇上に上がってきてください」と呼ばれると、A子さんは、おろおろしながら壇上に上がりました。

A子さんを前にして、校長先生は声を詰まらせながらこう言いました。
「山田A子さん。あなたは病気のお母さんを看病しながら、四人の兄弟の世話をしながら、よく三年間この高校に通いました。あなたのような生徒こそ、この高校の誇りです。ここに表彰します」

その言葉を聞いた瞬間、A子さんは「うぅ……」と声をあげて号泣し始めました。会場にいた全員が立ち上がり、大きな拍手が起こりました。

その光景をみながら、私は三年間、同じクラスにいながら、A子さんのことを何も見ていなかったなと反省したと同時に、校長先生はちゃんとA子さんのことを見ておられるのだと思いました。そう思ったら、この校長先生は私のこともちゃんと見てくださっているのだと思えて、とても安心したんです』

福間先生はこのお話をご紹介くださり、「見られているということは安心なんですね」と話の焦点を絞られ、阿弥陀さまはちゃんとお慈悲のまなこで、いつも私のことをご覧くださっていますとお話くださいました。

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