お仏壇とはどんな場所ですか?
今私たちがいるところから、西の方に十万億の仏国を過ぎた遥か遠いところに、お浄土(じょうど)という世界があるといわれます。お浄土は、阿弥陀仏(あみだぶつ)という仏さまがいらっしゃり、先立たれた方が菩薩(ぼさつ)という姿で住んでいらっしゃる、とても清らかな世界です。そしてそのお浄土はいつも私たちにはたらいて、寄り添い支えてくださっていると言われます。そのお浄土を表現したものが、浄土真宗のお仏壇です。
お仏壇の中央には、阿弥陀仏(あみだぶつ)をお掛けし、過去帳(かこちょう)を用いて浄土へ生まれた方々の名前を記します。壁には金箔をはり、欄間や引き出しのところに、浄土に咲く蓮の花や浄土に舞う鳥たちを描くなどして、清らかな世界を表現します。そして、お浄土のはたらきは、私たちの心を穏やかにし(慈悲のはたらき)、大切なことを気づかせ(智慧のはたらき)、命を清らかにしてくださいますから、そのはたらきをお仏壇にお供えする花と灯明(ローソク)と香りであらわします。また、お浄土のはたらきを言葉にしたものがお経ですから、お仏壇の前にはお経を置く経卓(きょうじょく)を設置し、お経本を置きます。そのようにしてお浄土を表現し、そのはたらきを確認し、お礼を申し上げる場所がお仏壇です。
最近は、住宅状況が変わり、仏壇を置くスペースのない家が多いと聞きます。小さい仏壇でもよいので、ぜひ仏壇のある生活をなさってください。中央の阿弥陀仏は西本願寺からいただかれた正しいものをお掛けください。
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